子犬の甘噛みの対処Jump
甘噛みは子犬の仕事の一つと言っても良いかもしれません。子犬が大きくなっていく過程でとても大切な行動の一つです。
甘噛みをする理由とは
子犬が甘噛みをする理由は『親犬や兄弟犬と遊ぶことで噛む力の加減を知るため』、『歯の抜け代わりによる歯のかゆみ』によるものです。
子犬の歯(乳歯)は成犬の歯(永久歯)と比べて尖っているのは特徴です。
その為、甘噛みであっても痛いですよね。
それは子犬のように噛む力が弱くても成犬のように噛みちぎったり、噛み砕いたりできるようにということや、他にも下記のように生きていくためにはとても大切な役割をしています。
◇赤ちゃんは母犬の母乳を飲みますが、歯が生えてきたら母犬は痛いので与えるのを止めます。
◇また、子犬は小さな頃から親犬や兄弟犬と一緒に噛み遊びを通して噛む力強さを学びます。噛む力が強ければ遊んでもらえません。
このように子犬の甘噛みは『自立のサイン』や『噛む力加減を学ぶ』、生きていくには欠かせない行動です。
犬の甘噛み対策をする前にかじる欲求を満たしてあげて
上記のように子犬の甘噛みはとても大切ですし、どんな犬も必ずする行動です。
甘噛みのトレーニングをする前に、『かじる欲求を満たす』、『疲れさせる』ことは大切です。
犬は噛みたいのにこちらが、あれはダメ、これもダメと言っていてはいつまで経っても犬の欲求は満たされず、噛みたい欲求がより増してしまうことにもつながりかねません。
まずは、噛んでも良いおもちゃをなるべくたくさん準備しましょう。
その時に、一人で遊ぶ用のおもちゃ(ゴム製のおもちゃやガム類)と飼い主さんと遊ぶ用のおもちゃ(ぬいぐるみやピーピーボールなど)を区別しておき、普段は一人用のおもちゃのみを出しておきます。
また、子犬が飲み込めないようにある程度大きなおもちゃを出しておくことも大切です。
※おもちゃの取り扱いについては『おもちゃを使って遊ぼう』ページでも説明しています。
さらに、噛んでほしくないものと同じような材質のものは出来るだけ噛ませないためにも、椅子やテーブルが木製の場合は木製のおもちゃなどは使わない方が得策ですし、あらかじめ噛んで欲しくないものは出来るだけ手の届かないところに移動しておきましょう。
犬が甘噛みをしてきたら
子犬が甘噛みをしてきたら次のような対処をしてみてください。
「痛い!」と大き目な声で言う
→噛まれたときはまずは「痛い」ことをしっかりと伝えることが大切です。兄弟犬同士の遊びでも強く噛まれた方が「キャン」と大きな甲高い声を発します。
『口の中に手を入れる』『口を強く握る』などの対処は手を怖がらせてしまったり、あるいは遊んでもらっていると思ったりとあまり望ましいとは言えません。
部屋から出ていく
→「痛い!」と言って犬から離れたら『何も言わずにたんたんと』部屋から出ましょう。子犬がいる部屋に他にも人がいるのであればその人も出ましょう。
他の人がその場にいて相手をしてしまうとあまり効果はりませんし、子犬が甘噛みをすることで誰とも遊んでもらえないことを教えましょう。事前に子犬を残しておく部屋には噛んで欲しくないものは置かないようにすることも大切です。
1・2分後に部屋に戻る
→1・2分したら子犬のいる部屋に戻りましょう。戻るときに、とくに声をかける必要はありません。たんたんと戻りましょう。この後、遊んであげても構いませんが、再び甘噛みをしてきたら同じような対処をしてください。